グローバル市場で50%以上の市場シェアを持つ無名のトップ企業たち

By | 2013年9月30日
スポンサーリンク

無名のグローバルリーダーとは

世界でトップシェアをもつ中堅企業を研究し、その実態とメカニズムを分析した名著「隠れたチャンピオン」には世界市場で50%以上、場合によっては90%以上の市場シェアを占める中堅企業がいるという。

著者のハーマン・サイモンはドイツの経営学者でグローバルで活躍する中堅企業を調査し研究している。

彼が言う「隠れたチャンピオン」とは市場で支配的な地位を占めているにも関わらず、世の中のほとんどの人には名前すら知られていないという中堅企業のことだ。

本書では冒頭でドイツ企業を中心に約40社近くを紹介しているが、どの企業もとても興味深く、その業界の人しか絶対知らないだろうという企業ばかりだ。

そのうちの特に意外性の強い、日常使っているのに全く知らないというような5社をご紹介します。

  1. テトラ 水槽や養殖池用品などの世界市場リーダー。市場シェアは2番手の3.6倍
  2. アモリム ポルトガルのコルクメーカー。年間30億個のコルクを生産し、全世界に出荷している
  3. クライス 世界中に導入されているオルガンのメーカー。日本でも京都コンサートホールや同志社大学で使用されている。従業員はわずか65人
  4. マキルヘニー アメリカのタバスコメーカー。全世界160カ国以上で販売している。
  5. 日本写真印刷 京都の企業で、小型タッチパネルの分野で世界市場シェア80%のシェアをもつという

全ての企業が、特定の分野に特化しニッチ市場を狙い、グローバルに展開することで規模の拡大を図っている。

テトラ 水槽や養殖池の世界リーダー

テトラ

熱帯魚や鑑賞用の魚を飼っている人なら知っているのかもしれないが、魚に興味が無い人はほとんど知らないのではないか

テトラは世界105カ国で展開するドイツ企業で、養殖用関連品の世界市場リーダーだ。

1955年の設立以来、現在では熱帯魚のエサや水質調整剤、ろ過用品、水槽など世界市場で50%以上の市場シェアを持つと言われている。

もともとウルリッヒ・バエンシュ博士が熱帯魚に関する論文を執筆していた際、熱帯魚を育てるエサが無いことに気づき、自らエサを開発したことが創業の始まり。

アモリム コルクの世界リーダー

コルク

最近ではスクリューキャップや合成ゴムなどで栓をするワインが増えてきましたが、まだまだワインやシャンパンなど、比較的高めのお酒にはコルクで栓がされています。

このコルクですが、ワインを飲むときに「このコルク誰が作っているのだろう?」といった疑問を抱いた人はほとんどいないのではないでしょうか?

アモリムはポルトガルのコルクメーカーでコルクとコルクフローリングのグローバルリーダーだ。30カ国に50以上の拠点を設けてビジネスを展開している。

最近ではフローリング用のコルクマットなども注目をされていますが、アモリム製のものが品質もよく市場シェアが圧倒的です。

クライス 65人でグローバル展開するオルガンの製造メンテナンス会社

オルガン

日本の京都コンサートホールやケルンの大聖堂、フィリピンマニラの竹オルガンなど、世界中でオルガンの製造・メンテナンスを行う企業がドイツのクライス。

このクライス社の驚くべき点はたった65人の従業員で全世界の自社製品の販売・設置・メンテナンスを行っているという点だ。

マキルヘニー 1世紀以上の歴史をもつタバスコの世界リーダー

タバスコ

日本ではピザやパスタなどイタリヤ料理は非常に人気で、ちょっと辛くしたいときに使用するタバスコ。

「タバスコを作っている企業はどこだろう?」などとは考えもしないほど当たり前の存在としてご家庭やイタリアンレストランなどでは溶け込んでいます。

このタバスコを生産販売するマキルヘニーはアメリカのルイジアナ州に拠点を置き、1世紀以上の歴史をもち、世界160カ国で販売されている。

日本写真印刷 小型タッチパネルで世界市場シェア80%を占めるトップリーダー

ipad

歴史的都市として有名な京都ですが、印刷技術においても一部の人には知られています。高解像度の写真や美術など、独特の微妙な色合いなどを表現する印刷においては非常にレベルの高い地域。

日本写真印刷は高品質な美術印刷を得意としてきた伝統ある印刷会社ですが、近年の印刷業界の低迷と電子デバイスの進展というビジネス環境をとらえ、小型タッチパネルで世界一、80%の市場シェアを誇っています。

まとめ

上記の企業は「隠れたチャンピオン」に掲載されている本の一部で、ドイツだけでも1300社近いグローバルリーダーがいるとされている。しかし、このわかっている企業だけでもほんの氷山の一角に過ぎないのではないだろうか。

かつて高度な製造品として世界を席巻した日本の企業の技術的核は中小企業にあり、大手メーカーを筆頭としたピラミッド型の産業構造が通用しなくなっている。こうした時代を踏まえると、上記の企業たちの取り組みを見てみることは、日本のものづくりの核となる中小企業には大いに参考になると考えられる。

スポンサーリンク