GEとローカル・モーターズが3Dプリンターによる家電の小ロット生産を本格始動

By | 2014年4月18日
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オープンコミュニティの拠点を設置

以前にもご紹介させていただいたが、GEとオープンコミュニティのローカル・モーターズが計画する次世代型ともいえる製造プラットフォーム「FirstBuild」の新たな計画が発表された。

GEは言うまでもなくエレクトロニクス業界で世界トップを走る企業だが、かねてからクラウドをつかった世界中のアイデアを集める取組に熱心だ。一方ローカル・モーターズは自動車のオープンコミュニティで、多くのデザイナーやエンジニア、パーツ加工の企業が集うクラウド上の自動車メーカーともいえる。

今回発表された「FirstBuild」の計画では、前回よりもさらに具体的な発表が行われた。

前回ではあくまでもコンセプトや概要にとどまる説明であったが、今回は7月に正式にオープンするコミュニティプラットフォームのイメージが公開され具体的な事業内容も発表された。

7月にオープンする「FirstBuild」のコミュニティプラットフォームはルイビル大学内に設置され35000平方フィート(約3251平方メートル)もの広大な施設になる。

ここでは既存のGEの家電製品をリデザインしたり、改良したりすることもできるし、新たな新製品の開発やデザインを行う場としてローカル・モーターズのコミュニティに開放される。

しかも、このプラットフォームには3Dプリンターも設置され、プロトタイプを作りデザインの検討を行うだけではなく、実際に開発された家電製品の小ロット生産も行う予定だ。

「FirstBuild」動画

ルイビル大学内に設置される広大なプラットフォーム

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GEの発表

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家電の小ロット生産と製品開発の拠点

今回提供される施設はルイビル大学の学生たちにも利用が可能だ。小ロット生産時における3Dプリンターの使用や、製品開発の工程を実践的に行うことで、彼らにとっても最高のトレーニングになるからだ。

また、この施設には3Dプリンターなどの製造工程を行う部分以外に、プレゼンテーションルームや、キッチンなどもあり、アイデアから新しい商品を作ったりした際に、自由にプレゼンし多くのコミュニティの意見を求めることができる。

GEは家電製品の商品開発にクラウドを使った不特定多数のアイデアを集約することで、商品開発のスピードを向上させ、より優れた商品が生み出すことができると考えているようだ。下記はGEアライアンスのケビン・ノーラン副社長の言葉だ。

「我々が世界の家電業界で勝つためには、今まで以上に速いスピードでイノベーションを行分ければならない」

今回のルイビル大学の提供するプラットフォームの役割はまさに商品開発の核であり、世界中の家電メーカーとの戦いに打ち勝つ競争力になるとも考えているようだ。

プレゼンテーションルームやキッチンも完備

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まとめ –3DプリンターとITは競争力を飛躍的に強化-

今年の2014年は3Dプリンターが昨年以上に飛躍する年となっているのではないだろうか。昨年、一時的なブームでメディアで騒がれたが、今年はより踏み込んだ使用方法が数々のメーカーや、デザイナーによってなされている。

どこにも共通して言えることだが試作品の製造と最終製品の製造この二つの分野での使用が開始され始めている。

また、3Dデータから直接生成することができるため、インターネット上で多くのアイデアやデザインを集約し製品設計の精度を高めている。具体的には2点あり、第一が改良のスピードが従来とは比べ物にならないくらい早くなったこと。

第二は、より多くのアイデアや複数の視点が集まるため、改良の幅が広がることだ。GEはこうした3Dプリンターが持つ多くのメリットを製品開発に利用するのが非常にうまい企業だ。

自社でもオープンのコミュニティを持っているだけではなく、他社のオープンコミュニティとの連携も積極的に行い、そのメリットを余すところなく発揮している。自社ではエコマジネーションチャレンジという企画により、GEの家電製品の改良をコミュニティで行っている。

他社とでは航空宇宙産業のパーツ改良ではGrabCADとのコラボレーションが有名だ。今回のローカル・モーターズとの連携強化もさらに企業価値を高める競争力をもった商品を開発する原動力になるだろう。

今後、IT化と3Dデータによるグローバルネットワークの商品開発が進めば、1社単独で製品開発を行う従来の企業運営では太刀打ちできなくなってしまう可能性を秘めている。GEの取組はそんな空恐ろしさを感じさせる取組だ。

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