プロダクトデザイン事務所の3Dプリンター使用事例 FOCUSインターナショナルの取組

By | 2013年12月18日
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試作品製造と製品開発の大幅スピードアップ

製法特許切れによって、安価なデスクトップタイプの3Dプリンターが普及し始めている。

1台数百万円程度のものが数十万円で購入することができるためメーカーだけではなくデザイン事務所でも導入し始めているケースが多い。

また、わざわざ3Dプリンターを導入しなくても、3DCADを使ったクラウド上の3Dプリントサービスと提携関係を結ぶことで、試作品製造の品質向上と時間短縮に努めているケースが多い。

北米や南米にも展開するFOCUSインターナショナルは食器や調理具などのキッチン製品や、バス、トイレタリ関連の製品など家庭用品のほとんどの製品をデザインし同時にマーケティングも行うプロダクトデザイン事務所だ。

FOCUSインターナショナルは2007年からデザインレイアウトを行うだけではなく、製品のプロトタイプをクライアントに提供するサービスも開始しているが、試作品製造に1~2週間程度の期間がかかっている状況であった。

しかし、3Dプリンターでプロトタイプ製造に切り替えることで、試作品提供の時間がほぼ1日、2日程度で行うことが可能になり、大幅にリードタイムを短縮することが可能になっている。

3Dプリンターで出力した高精度な試作品

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3DCADデータ専門企業と提携

ちなみにFOCUSインターナショナルの場合は自社で3Dプリンターを導入するのではなく、CAD設計プロバイダーであるMasterGrap社と提携することでサービスを提供している。

MasterGrap社は、製造、建築、土木、教育業界向けに3DCADなどの技術ソリューションを提供する企業で、3Dsystems社製の高性能3Dプリンターを配備している。

MasterGraps社は1949年にわずか5人で創業された企業でもともとは、建築やエンジニアリング業界に対して青写真を提供するサービスから始まった会社である。今では3DCADデータから、設計ソフトウェア、コンサルティングまで幅広くサービスを提供している。

MasterGraps社が使用している3Dsystems社製 ProJet® 3510 HD

projet3510HD

 

ProJet® 3510 HDシリーズ動画

 

MasterGrap社動画

まとめ

MasterGraps社が使用している3Dプリンターは造形精度が粗いデスクトップ型ではなく、精密プラスチック印刷が可能な3Dsystems社のProJet® 3510 HDという製品を使用している。

特徴は複数の素材からプリントを選択できたり、解像度も3段階から選択することが可能。

積層精度が16ミクロンという非常に緻密な密度で作られることから高精度なプラスチックモデルを作るのに適している3Dプリンターだ。ただし、価格帯は約1000万円以上とかなりの値段となっており、デザイン事務所としても1台導入するのにはかなりのコストがかかってしまう。

そのため、自社で導入するよりはMasterGraps社のような3DCADデータの作製やコンサルティング、出力サービスを行ってくれる企業と提携することはコスト効率から言ってもはるかにお得だ。

また、UPSやキンコーズなどの物流会社も3Dプリントサービスを開始し始めているため、こうした出力サービスを利用するのも自社で導入するよりは安く高性能な試作品を提供することが可能だ。

これからは3Dプリンターの性能が向上することで、デザイン事務所として提供できるサービスの幅が拡大するだろう。

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