ファミコンからプレステまで、ラズベリーパイのポータブルゲーム機eNcade

レトロゲームをポータブルで楽しめる多機能ゲーム機

今や家庭用ゲームは完全にスマートフォンアプリが主流だ。またスマホ以外の家庭用ゲーム機でも新しいものが登場してしまうと古い機種のゲームはすたれてしまうのが一般的。そんな中、ファミコンやスーパーファミコンなどの古いレトロゲームをもう一度やってみたいと思う人は多いのではないだろうか。

特に30代以上の年齢の人は、ファミコンの進化とともに子供時代を過ごしてきた経験があり、懐かしい昔はまったゲームをもう一度やってみたいと思うのが当然だろう。とりわけ古いゲームは今のゲームよりも内容やシステムが奥深いものが多く技やこだわりが持てた。

今のゲームはやたら映像ばかりが進化し、ゲームのシステムやストーリ性、操作性などが薄っぺらく、誰でも簡単にできるように作られており、面白みが欠けている。そんな中、ファミコンなどの古いゲームはオンライン上で無料でプレイすることが可能になっている。

それは今のゲームと比べてはるかにゲーム容量が小さく、プログラミングも簡単で、パソコンなどのブラウザ上でも十分動かすことが可能なためだ。しかし、パソコン上で行うよりも実際のコントローラーでやってみたいと思うのが人情というもの。

本日はラズベリーパイを使ったレトロゲームができるポータブルゲーム機eNcadeをご紹介。

ファミコンからメガドライブ、将来はPS1まで対応

eNcadeは、ラズベリーパイを使ったコントロール型のポータブルオンラインゲーム機だ。オンラインに接続することで、パソコンの画面とは違い、従来からのゲームコントローラーでレトロなゲームが楽しむことができる。いくらレトロゲームをやりたいとはいえ、パソコンのキーボードでスーパーマリオをするよりも、コントローラーでやりたいもの。

しかもこのeNcade、カバーするレトロゲームの範囲が幅広く、ファミコンやスーパーファミコン、メガドライブなどでオンラインテスト済みだという。将来的には、ゲームボーイや、NINTENDO64、PS1などにも対応させる計画だ。

そのためボディの筐体であるコントローラーの形状は方向十字キーに、4つのアクションボタン、アナログスティック2本を搭載している。現在このeNcadeはキックスターターで資金調達を開始しているが、使用用途はボディの製造。将来的に、eNcadeのボディを射出成形で量産する方向だが、当面は高性能な3Dプリンターで1個ずつ製造する計画。カラーバリエーションは何パターンか用意する方向で、カスタマイズ可能なボディにするとのこと。

eNcade動画

将来は射出成形の量産を目指す
当初は高性能3Dプリンターで筐体を製造

このeNcadeはこうしたオンラインゲーム以外にもさまざまな特長を持っている。USB WiFiアダプタがついていることから、USBハブや、Bluetoothレシーバーを差し込むと複数同時対戦などの遊び方にも使える。

更にはスマートフォンの充電器でも充電可能だ。また画面はタッチパネル式になっており、指で押してカーソル選択などもできる。もともとパソコンなので、当然Linuxコンピュータのようにデスクトップに切り替えも可能だ。

ラズベリーパイは本来それ自体で使う場合もディスプレイに接続しないと意味がないため、当然、テレビなどにHDMIケーブルで接続して、eNcadeをコントローラーとして使うこともできる。まさに、ラズベリーパイの特性をフルに生かしたポーターブルゲーム機だと言えよう。

まとめ

ラズベリーパイを使った電子工作DIYは急速に浸透してきている。とりわけアメリカやヨーロッパでは3Dプリンターと組み合わせることでパソコンやゲーム機などの自作に学生たちが取り組んでいる状況だ。このeNcadeも開発者たちも動画を見る限り非常に若い。今教育現場でのデジタル技術の必修化が着々と動いている状況だが、この新しいデジタル技術を身に着けることが今後大きな意味を持ってくるだろう。

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