プログラミングとIOTの超初心者向け学習キット。イギリスBBCのマイクロビット

By | 2015年7月13日
スポンサーリンク

時代性が求められる教育事業

ビジネスの発展にとって最も大切なものは「時代性」である。その事業が成功するかどうかは、その時代に生きる人々の「思い」や「望み」を叶えるビジネスでなければならない。また事業とは、単純にビジネスのみの取り組みを指すものではない。政治の重要な役割の一つでもある公共事業や公益事業にも、この「時代性との適合」という観点は当てはまる。

政治における事業は、現在起きている課題を解決する役割も担っているが、同時に将来を見通し、10年後、20年後を更にはその先まで見通したうえでなされるべきものだ。そのような中でも、とりわけ政治の役割において重要なのが教育事業だといえよう。

教育事業は単なる営利性だけではなく、将来の国を背負う人材を育成し、更にその先へつなげていくという極めて公共性にとんだ事業だ。更には、その教育を施された人材が社会に出る時の時代を鑑みて、設計されなければならない。いわば、事業と言われるあらゆる分野の中において、一際多角的な視点を求められる分野だといえる。

例えば10年後の社会において最も重要とされる技術や経済成長の鍵となる分野をさまざまな角度から見極め、その産業を担う技術や知識を教育カリキュラムとして制定し、施すことが求められる。更にはその技術や分野を習得し、学生たちに教えることができる教師の育成も必須だ。

教師を助けるイギリスBBCの新たなプログラミング教育

このように教育事業は常に変化し、時代を見据えた取り組みが必要となるが、最近では、学校教育以外にもさまざまな教育事業が登場し始めている。中でも注目に値するのが、プログラミングや3Dプリントと言われる新たな分野だ。この二つのデジタル技術がモノの分野に進出し始めることで、今後多くの産業が影響を受けることになる。

一節によると、将来数百億種類のモノがIT化されるとともに、同時に数百万人規模で、この技術を使いこなせる人材が不足すると言われている。いわば、3Dプリントやプログラミングというデジタル革命は教育の分野にも巨大な影響をもたらしているのだ。

こうした状況を見据え、アメリカやイギリス、日本などでも盛んにこの二つの技術を習得させる教育事業が興っているが、一つの大きな課題として挙げられるのが圧倒的な教師の不足である。この教師の不足を補うことができなければ根本的な教育事業の推進には繋がらないだろう。

そうした中、新たに登場している教育事業では、教師をサポートするキットやプロダクトを含むものが多く、簡易的なキットを通じて、技術習得の本質的な面白さ、すなわち自分で創ることの楽しさを提供し効果的な学習に結びつけ始めている。本日はイギリスBBCがイギリスの数百万人の学生たちに提供する独自マイクロビット、BBCマイクロビットをご紹介しよう。

プログラミングキット BBCマイクロビット 超初心者

ラズベリーパイより簡単なプログラミングキットBBCマイクロビット

BBC、英国放送協会は世界初のテレビ放送を行ったイギリスの放送会社だ。もともとはイギリス政府の提案によりつくられた放送機関で、BBCニュースといえば世界的に信頼性が高いニュース番組として知られている。そんなBBCがイギリスの数百万人の子供や学生たちに提供することを計画しているのがBBCマイクロビットだ。

イギリスといえば世界の諸国に先駆けてプログラミング教育を行っている国で、IOT時代に対応する教育キットとしてもラズベリーパイが有名だ。そんなイギリス国内だが、新たにラズベリーパイとは全く異なるマイクロビットが今回のBBCマイクロビットだといえよう。

今年の10月にBBCはイギリス全土の学校にこの独自マイクロビットを配布し、これを手にする学校の子供たちはひと月に数百万に登るとも見られている。それではこのBBCマイクロビットとは、これまでのラズベリーパイとは何が異なるのだろうか。このBBCが開発したマイクロビットは、コンピューターが普及し始めた1980年代に登場したBBC Microのエコー版だ。

BBC Microは、エイコーン・コンピューターがBBCと開発した教育用途を目的としたコンピューター。1980年代、多くの学校で採用され、高い評価を得るとともに、エイコーンの成長の引き金伴った機種。今回登場するBBCマイクロビットは、この1980年代の学校向けコンピューターと同様の目的で開発されたもので、これからのIOT時代のものづくりを子供たちにわかりやすく教えることを目的としている。

ラズベリーパイは一定のプログラムスキルを習得した上で使う必要があるが、このBBCマイクロビットはラズベリーパイをもっと簡単にしたタイプのマイクロボード。

プログラミングキット BBCマイクロビット 超初心者

1980年代に大ヒットした、教育向けパソコンBBC Micro

プログラミングとIOTの超初心者、初歩の初歩から学習できる

この小型ボードにはLEDライトが装着しており、子供たちは自分のパソコンやスマートフォンアプリを通して、簡単なコードを記述し、このボードにさまざまな機能を与えることができる。例えば25のLEDがさまざまなパターンで点滅させるなどだ。

また、このボードはUSBポート、Bluetoothアンテナ、加速度計、コンパス、およびコーディングを収容するためのリセットボタンが含まれており、USBケーブルを通して電力供給を受けるだけではなく、それ以外にも乾電池などと接続することでスタンドアローンとしても使用することができる。

マイクロソフトが提供する簡単なプログラム関数を使用すれば、いわばプログラミングでモノを動かす初歩の初歩を学ぶことが出来るというわけだ。確かに、ラズベリーパイを使ったり、教えるためには、一定のプログラミング知識が必要で、何も知らない入門者や、プログラミング経験が無い教師にはハードルが高いのが実情のところ。しかし、このBBCマイクロビットは、そんな完全未経験、知識ゼロの大人や子供でも気軽にプログラムでモノが動くのを実感することができる。

まさに、プログラミング学習の超入門キットだといえよう。ちなみに、BBCマイクロビットはこれのみで完結するだけではなく、その他のアルドゥイーノ、ガリレオと連携したり、ラズベリーパイなどのその他のプラットフォームと結ぶこともできる。初歩から学習を開始し、レベルに応じてさらにうえのラズベリーパイ、アルドゥイーノへとすすむことができるわけだ。

このBBCマイクロビットについてBBCの局長トニー・ホールは、「私たちは皆、この国の成長しているデジタルスキルにギャップがあると知りました。そして、そのギャップを埋めることが非常に重要だと考えています。」とロンドンの発表会で述べている。

プログラミングキット BBCマイクロビット 超初心者

マイクロソフトの簡単なプログラミング関数に対応

プログラミングキット BBCマイクロビット 超初心者

電池を接続すればスタンドアローンとして使用可能

プログラミングキット BBCマイクロビット 超初心者

アルドゥイーノやラズベリーパイと連動可能

まとめ IOT時代に対応した人材育成を

このBBCマイクロビットを使うことで、本格的なプログラミングを習得する一歩手前までを学ぶことができる。今日本などでもプログラミングの学習塾などが盛んに登場し始めているが、それはゲームやアプリケーションといったデジタルのみで完結するにとどまっている。

しかし、ラズベリーパイやこのBBCマイクロビットのようなイギリスで行われているプログラミング教育は完全に、IOT化されたものに主眼が置かれていると言えるだろう。今後多くのプロダクトが無線によるアプリケーションコントロールが施される時代において、ハードとソフト、更にそれをつなぐ無線技術の習得まで視野に入れた人材育成が早急の課題だといえよう。

そうした点から言うと、まだまだ日本はこれからであり、イギリスやアメリカをはじめとした欧米諸国に学ぶ点が多いといえる。これからの時代はますますデジタル教育が担う分野が拡大しそうだ。

スポンサーリンク

One thought on “プログラミングとIOTの超初心者向け学習キット。イギリスBBCのマイクロビット

  1. Pingback: プログラミングとIOTの超初心者向け学習キット。イギリスBBCのマイクロビット | IoT Innovators

Comments are closed.