スイス連邦工科大学のスピンオフサービス、企業と3Dプリントをつなぐポータルサイト

By | 2014年3月19日
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企業にとってどの3Dプリントサービスが適切かわからない

3Dプリント技術が様々な製造業に影響を与え始めている。既に一部の製造業の企業では導入されており、導入した企業はその特性を生かして生産性を圧倒的に高めている状況だ。カスタマイズ性やデータによるダイレクト製造という特長を生かし、設計生産におけるコスト削減を果たし、製品のクオリティを高めることに成功している。

これまで紹介してきた様々な企業の取組事例をみていただければ一目瞭然だが、3Dプリンターを導入することで、余分な在庫を持つ必要が無く、製造にかかる時間、材料費、人件費といったトータルコストを圧倒的に削減してしまう。新商品開発に要する時間も従来と比べてはるかにスピードアップすることが可能で、新商品のクオリティも3Dプリンターを使うことで飛躍的に向上させることだって可能だ。

しかし、3Dプリント技術はまだまだ広く普及しているとは言い難く、多くの企業がその使用方法に対して明確な使い方を見いだせないのが現状なのではないだろうか。正確な使用方法や明確なメリットが見いだせない設備投資は避けるべきだし、導入に際しては自社で製造する製品を検証したうえで導入することが必要だ。

一方で1個単位から利用できる3Dプリントサービスを使ってみるという方法もある。設備投資に費やすにはリスクが高すぎるため、必要なときだけ使用できる3Dプリントサービスを利用するという手も最近では可能。

しかし、こちらも判断に迷うことが多いのが現状だろう。といのうは、3Dプリンターの種類や材料の種類によって対応できるものとできないものがあり、どのサービスがどの3Dプリンターを持っており、どの材料やどういったパーツなら可能なのかどうか、また、その価格が適切かどうかが企業側から見ると判別しづらいという現実がある。

このようなせっかく優れた技術として普及してきた3Dプリント技術を多くの企業が判断に迷い利用できない可能性があると思われる。

こうした事情は世界共通であるようで、スイスの国立研究機関でもあるスイス連邦工科大学チューリッヒ校が、こうした企業側の悩みを解決するためのスピンオフ企業を立ち上げている。

数分で3Dプリントに要する費用とサービス会社を提示

スイス連邦工科大学チューリッヒ校は世界有数のトップレベルに位置する単科大学で、これまでに21名ものノーベル賞受賞者を輩出した名門校だ。このチューリッヒ校が上記で述べた企業側の悩みを解決するためにAdditively.comというスピンオフサービスを立ち上げている。

このAdditively.comだが、簡単に言ってしまうと、その企業に対して最も適切な3Dプリントサービスを紹介し、同時に見積もりまで提案するというサイトだ。既にヨーロッパ中の250社近い3DプリントサービスプロバイダがAdditively.comに登録をしており、企業側は3Dプリントしたパーツを入力するだけ。

数分で無料で見積もりが入手できるという仕組みになる。実際に注文が発生したときのみAdditively.comが手数料を取るという仕組みで、企業側は簡単に自分が作りたい部品がいくらでできるのかを判断することができる。

基本的な3Dプリントサービスは作りたいパーツのデータをメールなどで送信し、その後プロバイダ側から見積もりが送られてくるという仕組みだ。そのため、数分で複数社からの見積もりを得ることは企業側にとってはわかりやすく便利だろう。

3Dプリント技術は普及が進んできたとはいえ、パーツの形状や大きさ、材料によって、どの3Dプリンターが適切かどうかが非常に重要になってくる。

Additively.com たった3ステップ数分で見積もりと3Dプリント企業がわかる

Additively-1

作りたい製品にあった製法、3Dプリンターを紹介

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250社以上の3Dプリントサービスが登録

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まとめ

Additively.comの提供するサービスは、まさに作りたい部品に応じた最適な3Dプリンターと最適な価格を提供するサービスだ。3Dプリントサービスと言ってもピンからキリまであり、高性能な1台数百万円から数千万円する機械をそろえているサービスもあれば、デスクトップタイプの3Dプリンターをそろえているところもある。

極端な言い方だが、複雑で精工なパーツを作りたいのに、その機能を持っていないデスクトップタイプを持つ3Dプリントサービスは適切ではないし、データ通りの再現も不可能だろう。

3Dデータの精密さが、3Dプリンターが持っている積層ピッチの精密さよりも細かい場合は、その3Dプリンターではデータ通りの精密さを再現できないことになる。例えるならデータが0.1㎜でアール部分を作りこんでいるのに、3Dプリンターは1㎜単位でしか造形できない場合などだ。

こうしたことから、Additively.comの提供するサービスは、多くの製造企業が3Dプリント技術を利用するのに非常に役に立つのではないかと思われる。また、3Dプリンターの適切な使用方法が見つかることで、より普及することにつながるだろう。

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