3Dプリンターのグローバルサプライチェーンへの影響力

サプライチェーン体制の変革をもたらす

3Dプリンターが普及することで、製造にかかわるサプライチェーンはどのように変化するのでしょうか?そもそもサプライチェーンとは、ある製品が原材料から生産されエンドユーザーに届くまでの一連のプロセスのことを言います。

基本的には大量生産、大量供給という一定の数量を見越して製造することを前提にしていますが、3Dプリンターの特徴はカスタマイズ性が高く大量生産には適していません。

しかし、より個別の少数のカスタマイズに応えることができれば、サプライチェーンマネジメントの目的である「生産や調達などの体制を柔軟に対応することで、余剰在庫の削減など適正な生産体制を整えられる」という体制をより作りやすくなると考えられる。

下記はJones Lang LaSalleがサプライチェーンにおける3Dプリントの影響をイメージしたものだ。

上部赤い色:伝統的なサプライチェーン

下部オレンジ色:3Dプリントを取り入れたサプライチェーン

「現時点では控えめながら、3Dプリントは長期的に製造の一部、およびサプライチェーンを変革する可能性を秘めているとされている」と予測している。上記のイメージ図の特徴をかんたんにまとめると下記の表のようになる。

まとめ

3Dプリントを取り入れた場合の生産体制では顧客のカスタマイズに対応した生産をすることができる。また、3Dプリンターは設計データから出力して製品化するためリードタイムがほとんどなく、輸送コストもかからない。

あくまでも上記のイメージと予測は概念図なので、全くこのような形態にサプライチェーンがなるとは言えない。特に現時点での3Dプリンターで出力するには最終製品としてまだまだ問題があると考えられる。基本的な問題として

  1.  出力時間が長い
  2. クオリティが大量生産品に比べて劣る
  3.  原料費が高い
  4. 原料の種類が限られる。

があげられる。

しかし、こうした3Dプリンターに関する様々な問題は、技術の向上とともに早晩解決されると予測されており、国の施策レベルで対応する必要があるのではないでしょうか。

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