3Dプリントできるステーショナリーグッズ デザインのオープンソース化

By | 2014年1月21日
スポンサーリンク

プロダクトデザイナーが製造と販売を行う

3Dプリント技術の進展はものづくりのいたるところに影響を与え始めている。

もともとは試作品の模型を造形する機械であったが、3Dプリント技術が向上することで、最終品を製造する動きが出始めている。

こうした3Dプリント技術の向上は、プロダクトデザイナーが自分の作品をメーカーを通すことなく、世に送り出すことを後押ししている。本日はステーショナリーグッズのデザインをオープンソースにして販売している取組「Machine Series」をご紹介。

最終仕上げは人の手によって行う

Machine Seriesは自分たちがデザインしたステーショナリーグッズをweb上で3Dプリントして販売する取組で、ニューヨークに拠を構えるイタリア人デザイナーが行っている。

自分たちでデザインしたステーショナリーグッズを販売するだけではなく、ベーシックとなるデザインはサイト上で誰でもダウンロードして利用することができる仕組みだ。

彼らが提供する製品は全てFDM方式という3Dプリント技術で生成される。FDM方式とはプラスチック素材を熱で溶融し、ノズルから局細で抽出することで成形する3Dプリンターの基本的な製法の一つだ。

ちなみに基本的な製造は3Dプリントで作られるが、後処理や組立などの最終加工はきちんと人の手によって仕上げられる。

最近3Dプリンターの登場で一部ではなんでも作れるように誤解されている部分があるが、3Dプリントのみによって生成されたものは、基本的にはそれのみでは使用するレベルではない。

また、人の手の加工に比べて単なる機械加工であるため、データ通りの生成ができたとしても、情感や質感の伴わない無機質な製品になってしまう。

そのため、仮に3Dプリント技術で作られたとしても、ものづくりに関わるデザイナーであれば、人の手による加工は行うのが通常だろう。

3Dプリントされたステーショナリー

machine-series-3d-printed-stationary-7

 

stationery-2

 

machine-series-3d-printed-stationary-2

 

3Dデータ

stationery

 

デザインのオープンソース化

ちなみにオープンにされた設計データはダウンロードし、自分のすきなようにデザインしなおしたり、修正したりすることが可能だ。

Machine Seriesが行っているデザインデータのオープンソース化はより多くの人々にデザインを知ってもらいたいという狙いがあるようだ。

また、それだけではなくオープンにされたデータをもとに更により良いデザインができることを狙ったものだ。

もともとオープンソースの概念は、言葉の通りソースコードをオープンにするということからソフトウェアの領域で行われてきた概念だ。

デジタル化が進むことでオープンソースの概念はソフトウェアだけではなく3Dデータにも及んでいる。

オープンソースの最大のメリットは設計図が明かされているため、その設計図を基に誰でも自由に改良することが可能で、より良い発明ができる可能性が広がる点にある。また同時にその改良品を利用する消費者も大きな利益を得ることができるという概念だ。

まとめ

3Dプリンターの性能は正直まだそれほどよくはない。

特にデスクトップタイプの3Dプリンターは安価であるが、その分仕上がりが3Dデータの精度に依存することも多く、クオリティはまだまだ低い。

その一方で、3Dプリンターメーカーは自社製品の品質向上に努めており、性能は年々向上しつつある。

特に素材が多角化している点や、フルカラー印刷、複合材料印刷の登場、造形スピードの向上、精密さのアップなど、様々な機能改善が行われている。

こうした3Dプリント技術の向上は従来にはなかった最終品の製造を可能にする可能性が高い。こうした状況を受け、エンドユーザーにわたる消費者製品の製造に徐々に使用が開始され始めている。

同時にデジタルデータからの製造を可能にすることは、Machine Seriesのように、デザイナーや個人が製品を作り販売する、パーソナル・ファブリケーションの動きを加速させるだろう。

また、デザインデータのオープンソース化はデザインの質を向上させるとともに、デザインの質、プロダクトの質の低下を招くかもしれない。

Machine Seriesは3Dプリンターで製造しているとはいえ、最終品の加工は人の手によって組み立てや後仕上げを行っている。技術の向上によって3Dデータと3Dプリンターが普及するとはいえ、あくまでもデザインを具現化し、製品化するための道具であることを忘れす、エンドユーザーの立場に立ったものづくりを心掛けたいものだ。

スポンサーリンク